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国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】

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 2009年1月29日、テレビBSジャパン「美の巨人たち」で、この「天橋立図」の不思議について取り上げられ、
物語風に放映された。 この地に居を置き、日々天橋立や宮津湾の移り変わりを目にする者にとって興味ある番組であった。

国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】 

ある日、智恩寺文殊堂にお参りし、その本堂にて買い求めた「天橋立図の不思議について」の本を、ふと思い出した。
今手元に「中嶋利雄、著作集天橋立編」がある。
”天橋立図の不思議にせまる”として、その中の、中嶋利雄(宮津郷土史家)の「私の解釈」というリポ−トを参考にしながら
少し解き明かしてみたい。

国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】

 丹後半島とその南側にある栗田半島(くんだはんとう)に挟まれた海が、宮津湾であり、
その宮津湾を二分するように細長く突き出た突堤が「天橋立」である。
これは、先にも述べたように、約5000年位をかけて自然が造り出した”砂嘴”という礫岩と砂礫と砂が、
風と波によって積み上げた海中の突起物なのである。その上にこれまた長い年月をかけて松が成長し、
見事な景観を造り、日本三景といわれるまでになったのである。

国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】

 さて、この天橋立松並木を,いつ頃「雪舟」は写生したのか、また、どの地点から見た絵なのか、
今までにも、いろいろと議論されてきたようだ。
今では、1502年、雪舟82歳の時に完成したものといわれているが、果たしてどうなのか。
また、栗田半島、獅子崎(しいざき)という地に「獅子崎稲荷神社」があり(4〜5月に三つ葉つつじが咲き乱れる)、
その山の上に「雪舟観」と呼ばれる観光スポットがある。その名の通り、
かって雪舟が天橋立を見下ろして描いた場所ではないかといわれている。

国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】

しかし、「天橋立図」をよく見ると、どうもその場所は低すぎる、TV番組でも、実地検証のためヘリコプタ−を飛ばし角度を測ると、
約900mの上空でないとあの絵の如くにはならないと。 

これもやはり違う、果たしてどの場所から見たのだろうか。

 今この「天橋立図」は、京都国立博物館にある、この絵は20のスケッチからなり、 絵を貼り合わせて作られているという。
貼りあわせたところどころできっちり合ないところもあるという。

 一番手前に描かれている栗田半島の山々も、向かい側の府中、江尻から見ないと理屈に合わない。
20枚にもなるスケッチといい、それぞれ違った方面からの写生といい、この絵は少なくとも長い時間と、
いろんな地点から見て描かれ作られた”絵”であることが解ってきたのである。

 ここで、1997年6月6日付け、毎日新聞に載った中嶋利雄氏(当時84歳)の発表された見解を見てみたい。
「三地点の下絵合成、風景裏返し」の表題である。

国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】

 「天橋立図」は日本三景の一つ、天橋立を中心に左に智恩寺、右に籠神社を配し、
阿蘇海を隔てて遠景の山並みの中央に国分寺、右上に成相山、与謝海の手前に由良岳、赤岩山など、
栗田半島の山々が描かれている。
 疑問を持った中嶋氏が踏査を重ねた結果、松並木の中にある「雪舟の松」対岸の「雪舟観」など
三箇所から描いたのではないかとの結論に達したと。さらにモンタ−ジュ方法も使われたとする、
それは山並みの遠近が不規則で、宮津湾外にある冠島や沓島が湾内に有るようになっていることが最大の疑問点なのである。

国宝雪舟筆「天橋立図」【旅楽おやじ倶楽部】

中嶋さんは山の写真を撮って、原図のコピ−と比較した結果、松並木の中の休憩所辺りで描いたものを、
裏返しにすれば、山並みの遠近も二つの島の位置もピタリと符合することを突き止めた。これで合理的な解釈ができると公表された。
その時の嵯峨美術短大の中野玄三名誉教授も見解は正しいと思うと報道された」

 現在では、20枚のスケッチを貼り合わせ合成した絵であること。少なくとも3箇所からのスケッチであること。手
前に描かれている栗田半島は裏返しで合成されていること。智恩寺文殊堂の多宝塔が完成したのは1502年であり、
この絵に多宝塔が克明に描かれていることから、雪舟82歳時というのが一般的とされる。

 画家が何処の風景を,どう描こうとかまわない、それが想像図であっても、架空のものでも・・・
しかし、この「天橋立図」には、中に実際の寺や神社、島の名がいくつも書き込まれている、多分想像だが、
この絵は”旅の報告的なスケッチブックではなかったのか?と思われるが・・・小生の勝手な解釈でお許しを。

 今回、この「天橋立図」(縦90センチ、横169センチ)を大きく写真で示せないのは残念である。


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